豚の肝臓単用,または小腸との混用による塩辛の調製法は次のように要約される。 (1) 肝臓磨砕物に,肝臓切片または小腸磨砕物を種々の割合に配合して塩辛の基質とし,これらの基質100g当り20gの食塩を添加し,発酵のため毎日1~2回かくはんしつつ30℃で7日間保ち,最後に,トキソプラズマ症予防のため65℃で50分間の低温殺菌を行なった。 (2) 総計22の塩辛試製品中で,肝臓56%,小腸24%,食塩16%,およびショ糖4%からなる塩辛が風味のうえでもっとも好ましいことを確かめた。 (3) 低温殺菌などによる塩辛のカッ変を改善するために,フロキシンの5~7ppmの添加がもっとも有効であった。