乳酸発酵させたカブを5~20℃に保存し, 保存期間中の有機酸および微生物変化を調べ, 品質保持限界を検討した。 1) 発酵当初のカブ漬の有機酸は, 乳酸, 酢酸, コハク酸であったが, 保存中に乳酸, コハク酸が減少し, 酢酸が増え, 新たに蟻酸, 酪酸が検出された。 2) カブ漬の品質保持限界は, 漬液の総酸量を1%以下とした場合, 保存温度5℃では100日, 10℃では10日, 20℃では10日以内であった。 3) 微生物は当初, 主として, 乳酸菌と酵母であったが, pHの上昇に従って, Enterobacteriaceaeに属する細菌やコリネ型菌, Alcaligenes , Bacillus などが増殖した。