1. 紙,硫酸紙,ポリエチレン,塩化ビニールなどの包装資材に対し,比較的BHA, BHTが均一に付着しやすく,PG, IG, HQ, NDGAなどの酸化防止剤はポリエチレン,塩化ビニール紙には均一に付着しがたい。 2. ベンゼン溶液中パラフィン濃度10%, BHAが各包装紙材,紙,セロファン,塩化ビニールなどで,0.5~5%になる各濃度において処理し,ブドウ状球菌に対する抵抗性を調べたが,いずれも抗菌性を示した。 3. 白色ワセリンをエーテル溶剤に対し,10%になるように加え,BHA濃度を0.5, 1, 2, 3, 5%とそれぞれの濃度でポリエチレン紙を処理し,処理したものについて,ブドウ状球菌に対する抵抗性を調べると,2% BHA処理濃度より抗菌性を示した。 4. ついでBHAを3%とし,ワセリン濃度を10, 5,2%とそれぞれかえ,処理した紙,硫酸紙,ポリエチレン紙の抗菌性を調べると,紙,硫酸紙では2%のときがもっとも抗菌性があり,ポリエチレン,セロファンでは5%ワセリン濃度のときがもっとも抗菌性があった。 5. BHA,ワセリン処理ポリエチレン紙で,鯨肉ソーセージを包装し,25℃で鯨肉7日間,ソーセージ15日間放置し,無処理包装鯨肉,ソーセージと防腐性を塩基性揮発性窒素で比較すると,処理包装鯨肉,ソーセージの方が幾分か腐敗を防止した。