アマランス種子抽出物の透析内液が,ヒト型ハイブリドーマ細胞HF10B4の増殖と抗体(IgM)産生に及ぼす影響を検討した.HF10B4に対するIgMの産生促進は,アマランス種子抽出物の添加濃度が,0.25mg/mlから2.5mg/mlにおいて確認された.また,HF10B4細胞に対する増殖促進活性は,0.007mg/mlから0.01mg/mlの添加濃度において,若干ではあるが示された.アマランス種子抽出物のIgM産生促進(IPS)活性は,40, 60,80℃で20分間の加熱処理後においても安定であった.Sephacryl S-100 HRを用いたゲル濾過により,IPS活性は分子量3万以上の画分に存在していることが確認された.DEAE-Sepharoseイオン交換クロマトでは,IPS活性は吸着部および非吸着部の両方に存在していた.