食品の解凍現象を解明するため,相変化を含んだ解凍過程を表す方程式を導いた.この方程式は温度に強く依存する熱物性値を含む非線形の熱伝導方程式である.これを直交選点法2)により常微分方程式に分解し,Runge-Kutta-Gill法で数値解析し,実測値と比較を行った.その結果計算値と実測値はよく一致し,著者らが先に報告した食品溶液の凍結率の計算式1)を含め,本解析モデルの適合性が検討された.今後,解析方法を含め,本研究成果が食品加工・貯蔵の分野において広く活用されることを期待する.