MA包装したブロッコリー中の色素類,アスコルビン酸,グルタチオン類の挙動について検討した.7日間の貯蔵で無包装区でクロロフィルa, bおよびアスコルビン酸の著しい減少が認められたが,β-カロテンは安定であった.グルタチオンは貯蔵1日目に47%の増加が認あられ,ついで減少に転じた.ポリエチレン(PE)区においては増加現象は認められず,7日間後までに72%に減少を続けた.ポリプロピレン(OPP)区ではクロロフィルのa, b,アスコルビン酸は安定であったが,グルタチオンは著しく減少し,7日間後には初発の1.5%しか残存していなかった.OPP区における平衡酸素濃度および二酸化炭素濃度はそれぞれ0.1%, 21%であった.CA貯蔵実験によりOPP区におけるグルタチオンの著しい減少は低酸素条件によることがわかった.以上及びその他の結果より色素類,アスコルビン酸を保持し同時にグルタチオンを安定的に保持するためには酸素の存在が必要で,その許容最低濃度は1%である事が明らかになった.