静電パルスおよびエアブロー処理したクロカワカジキ肉糊とミオシンの熱ゲル化をミオシン変性との関連で調べた.エアブロー処理肉糊の熱ゲル化曲線は,誘導期を与えたが,あらかじめパルス処理すると誘導期のない促進効果を示した.同効果は200V 5分間処理で得られた. ミオシンの場合も肉糊と同様の効果を示した.エアブロー処理したミオシンの変性(溶解性とα-ヘリックス量の減少,蛍光強度の変化)は,つねにパルス処理で加速された.静電パルスによるミオシンの変性は,溶解性とCDによるα-ヘリックス量に見られたが,疎水性基の変化に対応する蛍光強度の変化は,極く僅かであった.