通電加熱処理したカキ殻カルシウムを試料として畜肉および魚肉に対する応用実験を行った.保水性および物性を中心に,使用方法としては食肉の浸漬およびミンチ肉へ添加による検討を行った. カルシウム製剤を畜肉や魚肉に使用することで,加熱調理による重量の減少が抑えられ,歩留まりが向上した. 1%カルシウム製剤懸濁液への浸漬では,切断試験結果から畜肉を軟らかくする効果も見られた.なおカルシウム製剤懸濁液への浸漬時間を長くすれば,加熱処理による重量減少がより抑えられる傾向がみられた. ミンチへのカルシウム製剤添加(0.1%, 03%)では,肉の結着力も高まり弾力感のあるものになった.