野菜加工品の品質保持を図るため,その原料野菜(キュウリ)の次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)の殺菌洗浄条件について検討した. (1) NaOClの作用pHは4.0-6.0が最適であり,殺菌作用力を高めるためにはpHの調整が重要であった. (2) NaOClの有効塩素は50-100ppmが効率的であり,100ppm以上にしてもキュウリの殺菌効果はあまり変わらなかった. (3) NaOClの殺菌効果は温度を高くすることにより高まり,殺菌時間を短縮することが可能であった. (4) NaOCl洗浄(作用pH 6.0,有効塩素100ppm,温度20℃)においてキュウリの生菌数(105-106/g)を10102オーダー減少させるためには浸漬時間は30分以上が必要であった.