グロビンのクエン酸加水分解ペプチドを分離し,それらのN末端アミノ酸配列を分析することによって,クエン酸によるグロビンの加水分解部位を明らかにした. 1. 低分子物質を除去したグロビンのクエン酸加水分解物には主要な8種類のペプチドが含まれていた.すなわち,グロビンのα鎖と思われるものが1種,α鎖から派生したペプチドが3種,グロビンのβ鎖と思われるものが1種,β鎖から派生したペプチドが3種分離された. 2. クエン酸はグロビンのα鎖およびβ鎖のAsp残基とPro残基の間を特異的に分解した.