7種類の市販キノコに湿重量の10倍容量の蒸留水あるいは生理的食塩水を加え,均質化し,各々から得られた水可溶分画が持つ抗血小板凝集活性を比較検討した.その結果,特にヒラタケ( Pleurotus ostreatus )及びシイタケ( Lentinus edodes )には,反応系(220×106血小板/ml)に対して1/40容量の抽出液を添加するだけで,ADP,コラーゲンあるいはトロンビンによる血小板の第一次及び第二次凝集反応を50%以上阻害する強い活性 のあることが分かった.これら黄褐色の抽出液が持っ,強い抗血小板凝集活性は100℃, 1時間の加熱処理でも90%以上残存することが分かった. 18~37才の6人のボランティアにこのヒラタケ抽出液の凍結乾燥品(ASK-0P)を体重(kg)当り500mg経口投与してみた.その結果,投与後1~3時間目に血小板凝集活性が低下すること,また一方EFA及びt-PAで測定した血中線溶能も充進することが確認された.