熱伝導率の測定法には定常法と非定常法がある,挽肉(牛肉,豚肉,鶏肉)に脂肪を配合して平行熱源法と線熱源法を用いて5~60℃の温度域における熱伝導率を測定した. その結果,平行熱源法では温度上昇に伴って熱伝導率がわずかに上昇する傾向が観察されるのに対し,線熱源法では温度上昇による影響が少ないことが認められた.また,水分含量と熱伝導率との間には正の指数比例関係,脂肪含量と熱伝導率との間には負の指数比例関係があり,この2成分因子から熱伝導率を求める推定式は牛肉では次のとおりであった. ただし,λp, λhはそれぞれ平行熱源法及び線熱源法による熱伝導率(W/(m・K)),x1…水分(%),x2…粗脂肪(%).