国内の主要産地(26ヵ所)から取り寄せたキウイフルーツについて,追熟のためのエチレン処理に対する感受性を比較した. 1) キウイフルーツを出荷用容器に入れ,エチレン発生剤(白石カルシウム製)を用い,15℃で追熟したところ,容器内のエチレン濃度は10~20μl・l-1,酸素16~18%,二酸化炭素3%程度となり,通常のキウイフルーツを追熟させるのに可能な条件となった. 2) 果実硬度の低下によって判定した追熟の遅速には著しい産地間差があり,全体の69% (18産地)の試料はエチレン処理で速やかに追熟したのに対し,残り(8産地)は追熟が著しく遅れ,一部は最終的にも追熟しなかった. 3) 追熟のしにくい産地の試料についてエチレン発生剤の量や処理温度を変えた条件でも追熟の促進が起こらず,産地間差には再現性が認められた.