(1) 碁石茶の製造の主体である発酵過程に関わっている微生物について調査した. (2) 主要微生物として,蒸したあと堆積して放置期間に Aspergillus の糸状菌が現れ,特に高温度(53℃)にも生育できる A. fumigatus が多く認あられた. A. fumigatus は濾紙を崩壊させる活性を有していた. (3) 放置されている蒸し汁および桶中の漬け液中に乳酸菌として L. plantarum が主要に認められた. (4) 糸状菌 A. fumigatus は茶葉細胞壁に傷をつける役割を持ち, L. plantarum は乳酸を蓄積し,製品に酸味を付与していることが考えられた. (5) 発砲を伴う強い発酵性を有する微生物の存否については,今後調査して行く.