レモン油の産地間・搾油方法及び果汁の油への影響を検討した. (1) 比重・屈折率・施光度の物理恒数では大きな差が認められなかった. (2) カリフォルニアとシシリーのインライン法による油ではGC分析及び官能評価で差が認められた.特にシシリー産の油はα-terpineolが多くフレッシュ感が強い理由と考えられる. (3) 搾油方法の違いではインライン法よりもスフマトリーチェ法の油がフレッシュであり,ペラトリーチェ法の油はさらにフレッシュであることが判明した. (4) ペラトリーチェ法の油を果汁と反応させたところGC分析・官能評価の結果,果汁の影響が大きいことが判明した. 本研究を行うにあたり,助言および官能評価をしていただいたアイ・エフ・エフ日本(株)の尾谷吉朗,シャン・ルー,新井俊行氏に謝意を表します.