圧縮試験に基づくかまぼこの物性評価システムの開発をする観点から測定装置の構成及び測定条件の設定について検討し,以下のような結果を得た. (1) 従来個別のステップとして取り扱われていた測定から結果の表示までのプロセス(測定操作,力学的特性値計算,データ編成,因子分析,三次元グラフ表示:テクスチャーマッピング法)について,全操作を指令するプログラムを内蔵したパソコン,簡易迅速型圧縮試験機,データ出力するプリンタからなるシステムを組み立てた. (2) 測定条件によるテクスチャーマッピング法に関連する力学的特性値への影響を検討した結果,試料の厚さが3mmの場合はプランジャー速度が4.8mm/min,厚さ4mmの場合は7.2mm/minが適切な測定条件と考えられた.従来の測定条件は厚さ2mm,速度が1.2mm/minであるのでより簡便で,実用的になり,このシステムの有用性が期待される.