プロテアーゼによる酸カゼインの加水分解物を効率よく得るために,回転円筒型膜ろ過システムを用いた自動連続バイオリアクターを開発し,次の結果を得た. (1) 反応槽における反応溶液にコンピュータ制御により基質溶液と脱塩水を添加して全固形分濃度を所定値に維持することで,24時間程度まで安定な重量透過流束を得た. (2) 80時間の運転では重量透過流束が8.1%減少し,基質変換率と生産性と酵素活性はともに,運転時間の経過につれて減少した. (3)) 重量透過流束は基質濃度の増加にともない低下し,操作圧力の増大にともない増加した. (4) 全膜抵抗RはR=4.47+0.15Cで表された.ただし,4.47は膜自身の抵抗値(m-1), Cは45℃の反応溶液の全固形分濃度(%)である.