レモン油の産地間・搾油方法の違いによる炭化水素画分,含酸素化合物画分の比較検討を行った. (1) 炭化水素画分では,大きな差が認められなかった. (2) 含酸素化合物画分では,シシリーの油はカリフォルニアに比べてneral, geranialが多く,これがレモン感が強い理由と考えられる. (3) シシリーの油は,カリフォルニアに比べて1, 8-cineoleが多く,フレッシュ感が強い理由と考えられる. (4) S-Pが最もフレッシュでS-S, S-Iの順でフレッシュ感が減少し,ジューシィー感が増した.C-Iはジューシィー感が強かった. (5) 含酸素化合物画分のフラクションでは,レモン油の種類によって差が認められた.