牛肉ホモゲネートのペプシンによる消化性をβ-LGとの比較において検討した.牛肉ホモゲネートのタンパク質は,ペプシンにより速やかに分解された.β-LGはペプシン消化に対して強い抵抗性が認められたが,β-LGに牛肉ホモゲネートを加えて消化させたところ,β-LGの消化性は促進した.これらの結果から,ペプシン消化後の牛肉タンパク質には抗原性を保持したペプチド分子の残存は低いものと推察された.さらに,食事として牛肉を組み合わせることにより,消化酵素に抵抗性のあるタンパク質の胃内での消化性が改善される可能性も示唆された.