(1) 膜乳化法でO/Wエマルションを調製することによって,油相濃度10%(v/v)の単分散粒子を有するエマルションを得ることができ,膜細孔径を変えることによってそれぞれ有意差のある4種類の平均が5.48, 14.19, 21.82, 27.71μmの分散粒子径を有するエマルションを得た. (2) 膜乳化法技術と安定な水相組成を選択することによって,通常は不安定である大きな分散相粒子を有する条件でも1ケ月後のエマルション粘度及び分散粒子径でほとんど変化のない安定なエマルションを調製することができた. (3) 分散粒子径,あるいは分散粒子全表面積とエマルション粘度との間には強い相関が見られ,分散粒子径が小さくなると分散粒子全表面積が大きくなり,エマルション粘度,相対粘度は大きくなった.これは,これまでの報告と一致した結果であった. (4) SHERMANがアイスクリームミックスで求あたエマルション分散粒子従と粘度の関係で,粒子径が1.5um未満の小さな領域では分散相濃度が10%(w/w)の場合ほとんど粒子径と粘度との相関が見られていなかったが,本実験結果の粒子径が5μm以上では強い相関が得られた. (5) 粒子径のフアクターが入ったMooney's equationに本実験データを当てはめて相対粘度を求めたが,相対粘度の値がほぼ一定となってしまい,本実験データとは一致しなかった.