イチゴ果実の通風冷却試験を行い,果実内部の経時的・空間的温度変化を有限要素法により解析するとともに,冷風の速度(空塔速度)と有効熱伝達係数との関係について調べ,次の知見を得た.(1) 有限要素法により解析した,冷却時の果実内部の経時的・空間的温度変化は果実の中心および果実表皮部の温度変化の実測値とよく一致し,同解析方法が妥当であることが明らかになった.(2) 有限要素法により決定した有効熱伝達係数は,空塔速度の関数となり,その関係は次式で示される.h=-3.97v2+55.3v+50.0ここで,hは有効熱伝達係数(kJ/m2・h・K)およびvは空塔速度(m/s)である.