低アミロース米の性状分析および5℃保存による老化特性の比較により,以下の結論が得られた. (1) テンシプレッサーを用いた老化米飯の物性解析には,低圧縮率による圧縮試験および積算加重試験が有効であることが示され,低アミロース米8試料中で奥羽343号,奥羽344号,奥羽354号が低温保存時の食感変化が小さいと考えられた. (2) 低アミロース米の耐老化性とアミロース含量との間に相関は認められず,耐老化性が高いと考えられた奥羽343号,奥羽344号,奥羽354号のアミロース含量は3.7~9.3%と大きく変動した. (3) ラピッドビスコアナライザーを用いた解析において,5℃を試験終了温度とした最終粘度とセットバック値を指標とすることにより,低アミロース米の老化特性を迅速に判定できることが示された. (4) 主成分分析の結果,低アミロース米は4つのグループに分類された.このことからテンシプレッサー.ラピッドビスコアナライザー,ゲル物性評価法を指標とすることにより,低アミロース米の老化特性を明らかにできることが示された.