納豆の食品機能性を解明するための手段として,納豆菌Bacillus subtilis (natto) KFP 419の生産するエラスターゼの大量生産条件を検討した. NBP培地に糖源としてグルコースを添加して効果を検討したが添加しない方がエラスターゼ活性は高かった.窒素源であるPhytone量は1%添加が最適であった.培地pHは6.5-7.0の時最適であった.以上の結果エラスターゼの生産には肉エキス1.0%,Phytone1.0%,食塩0.5%,pH7.0が最も適していた.ジャーファメンタで1l培養した結果,定常期に入った24時間目以降に最大の活性が得られた.カラム型バイオリアクタにアルギン酸カルシウムのビーズを充填してNBP培地を用いてエラスターゼ生産を検討した結果,流速0.23ml/minで高い活性が得られたが,ジャーファメンタを用いる方がカラム型バイオリアクタを用いるよりも良い結果が得られた.