大腸菌Ol57(CR-3,CE-273)を接種したワラビに,カキ殻由来のカルシウム製剤を0.2%になるように添加したところ,生菌数が減少した.しかし,このワラビを乳糖肉汁液体培地に移したところ,ワラビ中のOl57は増殖した. 0.2%カルシウム製剤の存在下で60~70℃,10分間ワラビを処理するとOl57は完全に滅菌された.しかし,カルシウム製剤が存在しないと,同温度条件で完全に滅菌できなかった. カルシウム製剤と温度処理の併用はワラビ等の山菜の大腸菌群を抑制するための有効な方法と考える.