(1) トマトジュースについて嗜好調査を行った結果,青臭みがやや残り,口当たりや喉ごしが良く,甘味やうま味のあるものが好まれる傾向にあった. (2) グルタミン酸ナトリウム,糖,食塩の添加は嗜好性を高め,特に食塩の添加は嗜好性を左右する重要な因子となっていた. (3) 原料として使用する品種の違いは,ジュースの品質に影響を及ぼし,嗜好性を変えた. (4) 超高圧処理はトマトジュースの嗜好性を高めなかった. (5) 高糖系の生食用品種のジュース加工は必ずしも嗜好性を向上させなかった. これらの結果より,原料を含む製造工程の改良により,トマトジュースの嗜好性をさらに向上させることは可能であると思われた.