有機質肥料および化成肥料を用いて栽培されたキャベツとハクサイを試料とし,栽培条件の違いがラジカル捕捉活性,アスコルビン酸含量および生育状況に及ぼす影響について調べた.生育状況に関して,キャベッでは有機質肥料区より化成肥料区の方が全重が1.3~1.5倍重く,球高や球径もわずかに大きかった.一方,ハクサイでは有機質肥料栽培区の方が全重が重かった.ラジカル捕捉活性およびアスコルビン酸含量に対する肥料の影響を調べたところ,ラジカル捕捉活性はキャベツ,ハクサイともに有機質肥料区の方が化成肥料区より高い傾向を示したが有意差は認められなかった.アスコルビン酸含量についても栽培肥料の違いによる差異はみられなかった.また堆肥を併用した場合も,ラジカル捕捉活性やアスコルビン酸含量への影響は認められなかった.