国内のパン用小麦の育種選抜に利用するための製パン性(比容積)の簡易推定法として真空生地膨脹量測定法(改良法)の有効性について検討した結果,本法により,比容積を高精度(相関係数0.849)で比較的簡便に評価できることが判明した.本法の相関係数は,従来法のタンパク質含量,SV値による評価法の相関係数より片側検定1%危険率で有意に高い値であった.この測定法により,育種初期世代で製パン性(比容積)の高精度の評価が可能になると期待される.