分離大豆タンパク質含有牛乳カードの,タンパク質間相互作用力に影響をおよぼす各種試薬(NaCl,NaSCN,2-メルカプトエタノールおよびプロピレングリコール)の共存下における形成性およびそれらに対する溶解性について検討した.各種試薬共存下でのカード形成は,NaSCN共存の影響が最も強く,100mM以上の濃度においてはカードを形成しなかった.各種試薬の溶解性に対する効果もNaSCNが最も強かった.このような各種試薬の効果からSI含有カードの形成および構造の保持に対して疎水的および静電的相互作用が強く関与し,S-S結合と水素結合の関与は弱いものと考えられた.