ヤーコンジュース中には多量のフラクトオリゴ糖が含まれ,天然のフラクトオリゴ糖入り機能性甘味飲料素材として有望である.しかしジュースは濁りや青臭みがあり,また着色しているため,そのままでは飲料に適しているとは言い難い.そこで6種類(SD,BA,TW,ZN,TAとKA)の粉末活性炭を用い,フラクトオリゴ糖の損失が少なく,かつジュースの清澄化,脱色と脱臭が可能な添加量(1∼5%)を検討した.その結果,かさ容積が3以上のZNとTAを用いた粉末活性炭処理で,少なくとも2,3%の添加でほぼ,無色透明で無臭のジュースが得られた.またこれらの添加量では,ジュース中のフラクトオリゴ糖は平均して89∼94%残存した.一方,BAとTWと比べ,ZNとTAは1/2の使用量で効果があるため,粉末活性炭コストも1/2に軽減できる.このようなことからZNとTAは使用に適した良好な粉末活性炭と考えられた.