牛乳に乳酸菌を加え90分間発酵させた後,レンネットを加え,種々の量の7Sグロブリン,11SグロブリンおよびSIを添加してカード形成させたところ,以下の結果を得た. (1) 7Sグロブリン,11SグロブリンおよびSIを添加して30°C,12時間静置することによって全てカード形成した. (2) 7Sグロブリンは全てのサブユニットがカードに取り込まれる.しかも,11SグロブリンおよびSIよりカードに取り込まれ易い.しかし,カードは柔らかくなる. (3) 11Sグロブリンは単独ではカードに取り込まれ難く,特にASIIIが取り込まれ難い.また,カードは柔らかくならない. (4) SIでは11Sグロブリンもカードによく取り込まれる.つまり,7Sグロブリンが存在すると,11Sグロブリンは取り込まれ易くなる.特にASIIIが取り込まれ易くなる.また,カードは柔らかくならない.