(1) 米一粒ごとに新鮮度を測定する方法について検討した.玄米および白米をグアヤコール,過酸化水素,パラフェニレンジアミンを用いてカタラーゼ活性の強さに基づいて呈色させ,色彩色差計を用いて一粒ずつの呈色度を測定する方法を確立した. (2) 玄米を30°Cで貯蔵した場合,貯蔵期間が長くなるにつれて呈色度は小さくなった.玄米の測色値(ΔL*値およびΔb*値)および白米の測色値(ΔL*値)は,貯蔵0週間と10週間で大きく異なった. (3) 低温(10°C)貯蔵した場合,産年が古い米ほど呈色は弱く,9年産と6年産の玄米の測色値(ΔL*値およびΔb*値)は大きく異なった. (4) 以上のことから,新米と劣化の進んだ米が混ざっている場合の識別方法として使えるのではないかと考えられた.