各種フレッシュハーブの抗酸化能の評価及びカレープラント中のポリフェノール類の分離同定を行ない,以下の結果を得た. (1) ロダン鉄法による抗酸化能測定の結果,新たにカレープラント,スイートラベンダーにおいて32mg BHA/m l /g以上に相当する高い抗酸化能が認められた. (2) DPPH法によるラジカル消去能測定の結果,ナツメグでは約0.6mg BHA/m l /g,フローレンスフェンネル,イタリアンパセリ,ローズマリー,スペアミント,スイートラベンダー,スーパーアロエでは0.4mg BHA/m l /gと同等かそれ以上に相当する高いラジカル消去能が見られた. (3) カレープラントのラジカル消去能は総活性の約25%がポリフェノール由来と考えられた. (4) カレープラント中のポリフェノールをHPLCで検出した結果,ヒドロキノン,没食子酸,レゾルシノール,ピロカテコール,クロロゲン酸,(+)-カテキン,ゲンチシン酸,EGCgと思われるピークが検出され,ゲンチシン酸,EGCg,(+)-カテキンが多く含まれていた.またこれらについてラジカル消去能を測定した結果,EGCgが約500mg BHA/m l /gと特に高かった.以上より,カレープラント中ポリフェノールのラジカル消去能はその活性・含量から主にEGCgに由来すると考えられた.