100℃・30分水煮後に剥皮破砕されたバレイショ200g,米麹40gと35% (w/v)エタノール水溶液100gを仕込原料に用いた.30℃・45日間熟成後に得られた味醂様甘味調味料(バレイショ甘味調味料)の抗酸化性をロダン鉄法(リノール酸過酸化率)とβ-カロチン退色法(BHA相当量)で検討した. (1) バレイショ甘味調味料(5% (v/v))のリノール酸過酸化率は2%, BHA溶液(0.1% (w/v))は12%,市販本味醂(5% (v/v))は110%であった.市販本味醂と比べ,バレイショ甘味調味料の抗酸化性が著しく強かった. (2) 米麹(40g)と100℃・30分水煮後の剥皮バレイショ(200g)の仕込原料の総BHA相当量は20.3mgであったが,熟成後のバレイショ甘味調味料(218.5g)のBHA相当量は213.2mgを示した.熟成前より抗酸化性が10.5倍に増加した.