(1) ゴマ脱脂粕に生育した微生物を Absidia corymbifera であると同定した. (2) ゴマ脱脂粕を本菌と接触させると原料に含まれていたセサミノールトリグルコシドが著しく減少し,抗酸化能を持つセサミノールが大量に生成する事を発見した. (3) 生成物の経時変化解析から,セサミノールの生成は菌との接触開始84時間後に最大となる. (4) セサミノール生成はセサミノールトリグルコシドの酵素触媒による脱グルコシル化によるものと推測した. (5) 今回開発した手法によれば,100gのゴマ脱脂粕は抗酸化性を持つ約200mgのセサミノールを与える. (6) 84時間の培養では,セサミンとセサモリンの含量は変化しなかった.