屠殺場の放血防止による環境保全および有効な食材化に関し,牛・血漿蛋白質(粉状)の臭気成分をSPME法およびクライオフォーカシングを併用したGC, GC-MSにより分析,同定した. 血漿蛋白質ヘッドスペースガス中に63成分を検出し,その中37成分を同定した.主要成分はヘキサナールであることを確認した. サラダ油-水-血漿蛋白質のモデル乳化物における血漿蛋白質の濃度に関し,シクロヘキサノールを内部標準物質とし,それに対するヘッドスペースガス中の成分相対比が79%,さらにヘキサナールが11%を超えるとき,官能評価で異臭を知覚するとみられ,そのときの血漿蛋白質は0.4%であった. 血漿蛋白質を1%用いた試作品・乳化液状ドレッシングでは醸造酢の影響によりPPの異臭は感知されなかった.