山形県の特産品である山形青菜の周年栽培を目的に,山形青菜とハクサイの細胞融合により作出された新野菜「山形みどりな」の特性を明らかにするため,同一圃場において同時期に栽培された育種親(山形青菜およびハクサイ)と成分を比較検討した. 1. エネルギー,および水分,たんぱく質,炭水化物,食物繊維,灰分,多くの無機質成分,ビタミンB1の各含有量において,山形みどりなは,山形青菜とハクサイの中間的な値を示した. 2. 山形みどりなのβ-カロテン,ビタミンB2,ビタミンC,単糖類の各含有量,遊離アミノ酸組成は山形青菜の特徴を有していた. 3. 山形みどりなの辛味の主成分は,山形青菜から多く検出されるAITとは異なっていることが明らかとなった.