L. gasseri NY0509および L. casei NY1301の in vitro におけるヒト腸管内の主要ビフィズス菌種の生育に対する作用の検討を行った. その結果,(1) L. gasseri , (2) L. casei , (3) L. gasseri + L. casei は何れも B. longum JCM 1217T, B. adolescentis JCM 1275Tおよび B. breve JCM 1192Tの増殖を明らかに促進し,その効果は L. gasseri が共存している場合,より強い傾向にあった.一方, B. bifidum JCM 1254の増殖に対しては,(2) L. casei が増殖促進効果を示した. 以上の結果より, L. gasseri NY0509および L. casei NY1301は,両菌株が共存することによりヒト腸管内の主要ビフィズス菌種の増殖を促進し,腸内菌叢を改善する可能性が考えられた.