15種の香辛料粉末の80% エタノール 抽出物についてヒト白血病細胞の増殖抑制率を調べた。 (1) タイム,ナツメグ,スターアニス,クローブ,トウガラシ,ターメリック,ジンジャー,ガーリック,シナモン,ブラックペーパー,オールスパイス,ローズマリー,セージ,ローレル の抽出物のうち200 μ g/mlの濃度で80%以上の細胞増殖抑制率を示したものは タイム,ナツメグ,クローブ,ターメリック,ジンジャー,シナモン,ブラックペーパー,ローズマリー,クミン,ローレル であった。これらの香辛料抽出物の50 μ g/ml濃度で細胞増殖抑制率が70%以上のものは ナツメグ,ターメリック,シナモン,ブラックペーパー.ローズマリー,セージ,ローレル であった。香辛料抽出物の10 μ g/ml濃度で ターメリック は100%, ローレル は95%の高い細胞増殖抑制率を示したのに対して,他のものはいずれも50%以下であった。 (2) 細胞増殖抑制率の高かった ターメリック と ローレル の抽出物の作用機構としてDNA断片化が観察され, アポトーシス 誘導によるものと推定した。