イワシすり身のアルカリプロテアーゼ分解物(A-1)を分離および精製することにより,高いSOSAを有する画分の分離を行った.WST-1法によりA-1のSOSAを測定した結果,そのIC50は9.21mg powder/m l であった.A-1をODSオープンカラムによるエタノールのステップワイズグラジエントで溶出し,F1∼F6に分離した.高活性画分F-4をSP-Sephadex C-25(H+)によるギ酸アンモニウムのステップワイズグラジエントで溶出し,1∼3/SPを得た.1/SPをSep-Pak Plus C18 Cartridgesにより極性画分(A/SE)と非極性画分(B/SE)に分画した.B/SE(IC50=7.14mg powder/m l ;WST-1法)よりも高い活性を示したA/SE(IC50=2.12mg powder/m l ;WST-1法)を水抽出物(A/SE W)と20%アセトニトリル抽出物(A/SE 20AN)に分け,SOSAを測定した.A/SE Wは0.51mg powder/m l の活性を示し,A-1溶液1 l から32.7mgの収率で得られた. 以上の操作で得た各画分のアミノ酸分析を行った.活性画分中のLysとHisの組成比は特に低かった.各画分の活性が増大するに従い,Phe,Met,Tyrの組成比が増大する傾向が確認された.