(1) 乳タンパク質分解粉末(C-25,C-35,W-15及びW-25)水溶液からacetic acid, benzaldehyde, decanoic acid及びアルキルベンゼン類がGC/MS分析のクロマトグラム上で同定され,アルキルベンゼン類の除去率は平均でおおよそ80%以上であった. (2) GC分析で乳タンパク質を分解していく際に発現する特徴的な匂いを有している硫黄化合物である三硫化ジメチルとメチオナールを検出し,脱臭処理前後での三硫化ジメチルとメチオナールの除去率はそれぞれ約40%,70%であった. (3) 匂い嗅ぎGC法による乳タンパク質分解液の確認で,GC/MS分析によるクロマトグラム上でリテンションタイム30分過ぎに乳タンパク質分解物の特徴的な匂いが多く検出され,全般的に生ミート臭,カゼイン臭等が特徴的であった.GC/MS分析では検出できない臭気物質の発現を,匂い嗅ぎGC法では確認することができた.