(1) 白米一粒のアセトン抽出液に,脂肪酸の蛍光誘導体化試薬4-ブロモメチル-7-メトキシクマリンを反応させ,遊離脂肪酸を蛍光誘導体化した.セップパックC18を用いて,未反応の試薬と遊離脂肪酸蛍光誘導体を分離し,蛍光光度計を用いて蛍光を測定することにより,白米一粒の遊離脂肪酸含量を測定する方法を開発した. (2) 本測定法で,白米の30°C貯蔵中の遊離脂肪酸含量変化を測定できることを明らかにした.貯蔵開始時の各米粒の遊離脂肪酸含量は低い階級に集中していた.貯蔵により粒ごとの遊離脂肪酸含量の変異が大きくなり,貯蔵期間が長くなるにつれて遊離脂肪酸含量の分布範囲は高い階級ヘシフトした.