静水圧処理を E.coli に施すと,圧力と保持時間の延長により, E.coli は死滅し検出される菌数は減少する傾向を示した.非選択培地のTSA培地では400MPaでも E.coli の残存は確認された.しかし,DESO培地では300MPa・20分以降の条件で処理された E.coli はDESO培地で検出できなかった.すなわち,非選択培地のTSA培地に発育するが,選択培地のDESO培地おいて発育できない高圧損傷菌が確認された.特に圧力が250MPaや300MPa処理において損傷菌が多く発生した.静水圧処理により損傷した E.coli は,Sodium DesoxycholateとNeutral Redに感受性となることが明らかにされた.損傷菌の検出についてはTSA培地で損傷を回復させ,その後DESO培地で検出する方法が損傷 E.coli の検出に有効であった.