6月中旬のカキ'西条'の葉を利用し,柿葉が有している機能性の低下を抑制する柿葉茶の製造方法を検討した.製造工程の蒸熱時間,乾燥方法を変えて柿葉茶を製造し,常温保存6ヶ月後のAsAおよびDHA残存量,ラジカル捕捉活性及び脱顆粒抑制活性を測定した. 機械乾燥前に,10分間蒸熱処理したところ,短時間処理区と比較してAsA残存量およびラジカル捕捉活性は増加した.一方,脱顆粒抑制活性は,いずれの処理区においても強い活性が認められ,乾燥方法および蒸熱時間による有意差は認められなかった. 以上の結果から,原料葉の機能性を低下させにくい柿葉茶の製造方法として,10分間の蒸熱処理と,機械乾燥の組み合わせが適していることが推察された.