近年, 身長は, シンクロナイズドスイミング競技者が高い競技成績を獲得するために, 重要な要素のひとつと考えられている. 日本人小児の身長とプロポーションに関するパーセンタイル曲線を用いて, 日本人小学生女子シンクロナイズドスイミング競技者の身長およびプロポーションが, 同年代一般女子や欧米人と比較して差異があるか否かについて検討を行った. 対象者は財団法人日本水泳連盟シンクロ委員会により実施されている競技者育成プログラムのオーディションに参加した全国各地の小学4年生から6年生女子であった. 各競技者の身長と座高を測定し, プロポーションを評価した. また, 日本人小児および欧米人については, 先行研究にて報告されているデータを用いて分析を行った. その結果, 競技者は同年代の日本人に比較すると, 身長は標準的であったが, 相対的に脚が長い傾向にあった. しかし, 欧米人に比較すると, 身長は低く, プロポーションも劣っており, 欧米人の標準的な体格に達している者は非常に限られていた.