本研究は,水中運動習慣の有無が仰臥位フローティング時の心拍数,酸素摂取量,直腸温および主観的温度感覚スケールに及ぼす影響を明らかにした.被験者は,30名とした.被験者は,水中運動習慣群および対照群の2つのグループに分けられた.陸上仰臥位安静の後に,仰臥位フローティングを20分間行った.その後,陸上座位回復を10間行った.水温は30℃とした.測定項目は,心拍数,直腸温,酸素摂取量,血圧および主観的温度感覚スケールとした.陸上座位回復期の水中運動習慣群の酸素摂取量は,対照群と比較して有意に低値を示した(p< 0.05).仰臥位フローティング時の水中運動習慣群の主観的温度感覚スケールは,対照群と比較して有意に低値を示した(p< 0.05).これらのことから,水中運動習慣は,酸素摂取量および主観的温度感覚スケールに影響を及ぼすことが示唆された.