粉乳の水分と溶解度との関係を檢討するために粉乳の吸收する水分と, それから蒸発する水分を測定して溶解度との関係をとくに乳糖及び塩類の結晶水を考慮して檢討した。 その結果粉乳に水分が吸收されるとき, その成分の結晶水か結合水となる量よりも多くなれば不溶解になる。その理由は粉乳に微量にふくまれる駐酸がそのときの遊離水にとけて蛋白を凝固するからであると推定した。 その水分の限界に吸收水分として約9%蒸発水分として約8%である。 また水分を吸牧して不溶解になつた粉乳はこれを乾燥してももとの如くは溶けないことを確め, その変化を推論した。