蒸発によつて作つた薄いセレニウム被膜のdark conductivityと光電導性に就ての測定を行つた。その結果によるとcoatingの温度が50℃以下の場合に硝子状セレニウムが出來、それより高い温度では、單斜晶系のセレニウムの生成に適することが知られた。又結晶構造の出來始めは、顕微鏡で観察すると約50℃に於いて認められた。それらの層の整流作用の性質から、硝子状セレニウムの伝導は主としてP型、一方單斜晶系の同素体 (二種ある) のものはN型の伝導を示することが知られた。