液化不良澱粉を酵素によつて液化又は糖化した後で, ヨウ素呈色青色の難溶性澱粉残渣を生ずるが, このものの性質について試験を行つた。 (1) 難溶性澱粉をペーパークロマト法によつて調査したところ, アミロース区分のみでアミロペクチンを認めなかつた。 (2) アミロースを含有しないモチ米澱粉からは難溶性澱粉がほとんど生じない。 (3) センイ素及び活性炭によるアミロース吸着状況を調査して, アミロースは活性炭に吸着され, FREUNDLICH吸着式に適合することを認めた。 (4) 難溶性澱粉の重合度と溶解性との関係を調査した。