電子式自動平衡型記録mV計(フルスケールDC10mV),小型計量ポンプ,水浴付磁気撹拌器を組合せて,ヨウ素酸カリウム溶液によるデンプン溶液の電流滴定(デッド・ストップ法)を自動化することを試みた。100cc中デンプン50mg(無水物として),塩化カリウム0.379,1N-塩酸5cc,ヨウ化カリウム0.339を含む液に,約0.25cc/分の流速でヨウ素酸カリウム溶液(5.62mg/100cc)を滴下し,双白金電極間に流れる電流を150mm/hrの速度で送られている記録紙上に自記させた。白金電極間の電圧値(10~186mV)と電流を電圧に変換するために電極回路に挿入した抵抗の値(500Ω ~15KΩ)との組合せを種々変えて,4種類の天然デンプン試料について測定を試みた結果,デンプンの種類によって2つの異なった型の滴定曲線がえられたが,上記回路素子の組合せを適当に選ぶことにより,かなり再現性のよい滴定値がえられることがわかった。