甘藷澱粉を火力乾燥する際, フラッシュドライヤーの熱風温度を高くすると乾燥能力は著るしく増大するが, 熱損傷をうけた糊化澱粉が混入する危険がある。 この熱風温度の限界を知るため, 熱風を150℃から300℃まで上昇させて乾燥した澱粉について, 熱損傷澱粉含量とα化度を, また熱損傷澱粉の実用上の影響を知るため, 水浸漬による減耗量を測定した。 その結果奈良機械製フラッシュドライヤーでは熱風温度は200℃以上になると, 熱損傷澱粉が出来, 水洗時の減耗として現われる。 また製品澱粉中の生菌数は熱風温度を高めても変動しなかった。